リバーサル(ポジ)という種類のフィルムがあります。どういうフィルムか?百聞は一見に如かず:
上が一般的なネガフィルム、下がリバーサルです。どちらも現像に出して、出てきたそのままの状態です。見て分かるように、リバーサルはこの時点で写真として完成してるんですね。フィルムは写真としての色がついた半透明のもので、「ライトボックス」の上に載せて透過光で鑑賞します。
この「透過光で見るリバーサルフィルム」には、リバーサルにしか出せない独特の美しさがあります。紙にプリントしたり、モニターに表示したものとは違う、透過光ならではの透明感のある色合いが出ます。これは空とか花とか夕日とか、水面に強い光が反射したところとか、そういうものをとても美しく描き出します。
実際のところ僕も、これまでリバーサルの真価に気付いていなかったと思います。ライトボックスとルーペを購入して、透過光でじっくり鑑賞してみて初めてわかった気がします。35mmフィルムの小さな一コマ一コマに、ものすごくカラフルな宇宙が詰まっているんです。
これは、「写真」という概念が自分のなかでちょっと変わるような衝撃でした。このためだけにでもフィルムカメラを購入する意義あるなあ、と思うようになりました。
好きなフィルム(と言っても今はあんまり選択肢ないんですが)はベルビア50。花を撮った時の発色の鮮やかさがたまらんです。ベルビア100はマゼンタが被りすぎる傾向があるし、プロビア100Fはちょっとあっさりしすぎている気がします。
FUJIFILM リバーサルフィルム フジクローム Velvia 50 35mm 36枚 1本 135 VELVIA50 NP 36EX 1
- 出版社/メーカー: 富士フイルム
- 発売日: 2013/04/01
- メディア: Camera
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現像にはスリーブ指定で出します。スリーブは自分で切り離して、プラマウントに嵌めてます。リバーサルはフィルム代も現像代もネガより高いので、せめてものコスト削減です。とても気に入ったコマは、スライドコピーアダプターを使って、デジカメでデュープしたりもします。
リバーサルのフィルムを、マクロレンズにコピーアダプターを付けたデジカメで撮った(デュープした)写真がこんな感じ。
デジカメの撮像素子を経由してますからもともとのフィルムとは違いますけど、これはこれでまた、そう悪くも無いと思います。
というわけで、紅葉が色づいたらまたリバーサルで撮りにいかなきゃ。今から楽しみです。