夜のレンズポルノ
なんだか酔っ払ってしまったので、色々諦めて、好きなレンズの話でもします。
Ai Micro-Nikkor 55mm f/2.8S。発売は1981年で、30年以上前のレンズなのだけど、未だに新品が売られている(まあニコンFマウントにはそういうレンズが結構たくさんあるのだけど)。
このレンズはともかく、褒める人しかいなくて、人によっては本当に褒めちぎっていて、気にはなっていたんです。そしたらある時、中古屋で一万円以下で売られていて、何となく勢いで買ってしまった。
使ってみたら凄いのなんの。高解像とはこういうことか!高コントラストとはこういうことか!って写りで、すっかり気に入ってしまった。これだけ写るのに軽いし、マニュアルフォーカスだけどピントもものすごく掴みやすいし、レンズ全体の質感やピントリングの丁度いいトルクも含めて、何もかも文句のつけようがない。
「古いレンズに、こんなに凄いのがある」って気付きには、ものすごく沼の入り口感がある。できれば知りたくなかったなあと思わなくもないです。しかしもうこうなってしまった以上、僕にできるのはこのレンズの素晴らしさを讃えることしかないのです。
中古屋から引き取ったその日に撮れた一枚。「マクロだから寄りで〜」ぐらいのテキトーな気持ちでシャッター切ってびっくりした。
これでも開放。
明暗差激しい場面で、くろねこの毛艶がちゃんと写る。
遠景だっていけるよ。
というわけで、中古屋で安い個体を見つけたら、入手しといて絶対損はないレンズだと思います。丁度いい焦点距離だし寄れるし、何より写りにすごく個性がある。僕は今、このレンズから先に広がる「オールドニッコール沼」の手前で必死で踏ん張ってます。